フランスの作曲家ドビュッシーが作曲した前奏曲集第1巻第2巻がそれぞれ12曲ずつで構成されていますが、その中の『前奏曲集第1巻~第10曲「沈める寺」 深い静けさをもって(穏やかに響く海霧のなかで)』が特に好きです。
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 曲は、ブルターニュ地方に伝わるケルト族の伝説をもとにしたと言われています。イスの民の不信仰により沈んでしまった寺院が、海霧の晴れ間に聖歌や鐘の音とともに姿をあらわし、再び海中に沈んで消えていきます。
 私はピアノが弾けないので(音取り、和音の確認程度)、和声分析は苦労することが多いですが、一応前半部分を分析すると、この曲は1小節目のGから3小節目のF、5小節目のEと進行して行き、途中経過を経て、27小節目のGからそ28小節目のCまでで沈んでいた寺院が姿をあらわしていると思います。このようなことを少しだけ気にして曲を聴いています。
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 演奏は、何といってもミケランジェリの演奏が気に入っています。美しい響きの中に意味のある打鍵が冴えわたる演奏だと思います。
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今年5月13日水曜日のブログ『日没前と日没後の散歩』と3月19日木曜日のブログ『夕方の風景』でこの演奏について記述しましたが、私の心の中では、太陽が沈む(日没や夕方)と言うことに、この「沈める寺」がシンクロしているのかも知れません。